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2011年11月

「痛々しい」と「愛おしい」

今月27日(日)まで開催されているアートプログラム青梅2011「山川の間で」。

青梅市立美術館に展示されている山口啓介の作品をご紹介します。

2011
青梅市立美術館展示風景 2011

今回の制作は、3月11日、12日の影響は否めないという中で、山口が描いた新作 「hiBakuSya」

Hibakusya
hiBakuSya キャンバス、アクリル 2011年 山口啓介
 

制作はいつも夜のほうが集中できるといい、10月制作も半ばにさしかかった頃、NHKラジオの深夜放送を聴きながら描いていると、たまたま流れてきたある話をとても印象深く感じたと次のように話します。

「あのモノトーンの作品を描いているとき、ラジオでザ・フォーク・クルセダーズのメンバーだったという精神科医の北山修さんが、最近、絵画にとくに何か自分が求めているものがある…
とくに震災後、フリーダ・カーロの絵の動物も植物も人間も同等に扱っている眼差しが今とても必要だと思う、と話されている声が流れてきた。
そして「痛々しい」という日本語が変化して「愛おしい」になったというようですよ、といい、フリーダの自画像は自虐的なものでなく、そういう自分を正面から見つめている眼差しの強さがある、というような趣旨の話だった。
偶然にも僕はその時、床の上に広げたキャンバスの上に乗って、痛々しいこどもを描きながら、同じような気分になっていた。」

山口がもとにした痛々しいこどもの写真は、以前、「劣化ウランのこどもたち」というタイトルで、銅版画や木版画に描いたときに見ていたインターネットからのものでした。
目を背けたくなるほど悲惨な、傷ついたこどもたちの姿を山口は直視し、愛おしく感じ描いていたのだ・・・とあらためて知りました。

*この展示は 2011年11月27日(日)まで、青梅市立美術館にて

第9回アートプログラム青梅「山川の間で」2011 の詳細はこちらをご覧ください

http://www.art-program-ome.com/index.html

Photo

星座シリーズ 2011 山口啓介

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